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低年齢化する集団レイプ、猥褻行為の強要
「死に方がわからないと」電話してきた女子中学生
悪質ないじめの中でも、被害生徒が最も深刻な痛手を被るのが性犯罪事案だろう。具体的には、レイプ、集団レイプ、猥褻行為の強要、これらの事例は大人なら立派な刑法犯であり、いじめという言葉でくくれる余地がない。にもかかわらず、今日ではこういった性犯罪事案が中学。高校生の間で頻発していて、すでに珍しい事件とは言えない。
私の事務所では年に4,5件はこれら性犯罪事案の調査を受件する。都市部だけでなく地方でも受件することがある。レイプは分かりやすいが、中学・高校生が行う集団レイプとはどのようなものか。
典型的な事例はこうだ。女子生徒が、同じ学校に通う気の弱そうな女子生徒を集団レイプが行われる場所に呼び出す。その場所は友人宅であったり学校内であったりする。
呼び出された女子生徒が何も知らずにその場に行くと、同級生や上級生の男子生徒と女子生徒数が待ち構えている。誘い出された女子生徒は予期しなかった集団レイプの被害者になる。レイプの間、手引きをした女子生徒は一部始終を現場で眺めている。また、このような事例では、まずすべてのケースで加害生徒がその行為をケータイの動画などで撮影している。
近年は、こういった性犯罪事案の低年齢化が著しい。レイプが発生する比率を学年別に見ると、中学3年に対し高校7だ。すでにレイプ事案は小学生の間でも発生している。これまでに私の事務所では、小学生によるレイプ事案を複数扱った。しかも小学生といっても高学年ばかりではない。中学生でも、すでに男子児童が女子児童を学校内でレイプし、その様子をケータイで撮影した事例がある。
このような極めて悪質ないじめ、実際には性犯罪の被害に遭った生徒の心身のダメージは計り知れない。この手の事案に関する調査依頼をしてくるのは、その8割が娘の異変に気づいた親御さん、特にお母さんだ。ところが、調査を依頼する段階では、親御さんも自分の娘がレイプ被害に遭っているなどとは夢にも思っていない。
「娘が自殺未遂をしたのだが、何が起こったのか、わからない」「娘が失語症になった」など娘さんの異常行動を目の当たりにし、半ばパニック状態で電話をしてくるケースが多い。もちろんこういったケースでは、親御さんが娘さん本人に何があったのか尋ねても答えようとはしない。
性犯罪事案に関する相談者の残りの2割は、被害に遭った生徒本人だ。親にも先生にも言えず、探偵に相談してくる。ただ、探偵事務所に電話してきて「私、レイプされました」と言う子はまずいない。だがこのような被害に遭った相談者が電話してくるとその話しぶりでだいたい見当がつく。だから私は、性犯罪事案が疑われる場合は、電話してきたのが生徒であっても、なるべく早い段階で直接本人に会って状況を確かめる。
「死に方がわからない」
一昨年の8月、事務所にこんな電話がかかってきた。声の主は首都圏の公立中学に通う中学2年生の女の子だ。彼女はインターネット上で公開している私の事務所のいじめ相談の番号を見て電話してきた。彼女は、後に我々の調査によりレイプ被害者だと判明する。この事例をもとに性犯罪事案と探偵の調査について説明したい。
電話口で「死に方がわからない」と言うこの女子中学生に対し、私は「死ぬのは、たいていは痛いよ。楽な死に方はないよ」と答えた。相手が本当に自殺する可能性がある場合は、その子を死のイメージから遠ざけるのが先決だ。だから、私はそう言った。その上で「なんで、そんなに死に体の?」と尋ねた。すると相手は「いろいろあって……」と言って口ごもる。
こういうやるとりを数十分はしただろうか。相手は同じ話を繰り返すばかりだ。私は「今、きみはどこにいるの?」と尋ねてみた。すると相手は事務所のすぐ近くのファミレスにいるという。
「じゃあ、そこに行くから」と私。
電話での口調から、彼女が極めて危険で不安定な状態だと判断した私は、その日の内に彼女に会うことにした。依頼者もいなければ調査依頼も受け入れていない状態だったが、相談は無料と謳っているからには、どう考えても深刻な事態に置かれているこの女子生徒を看過できない。
学校に行かなくてもいいよと安心させ、話を聞き出す
私はすぐにスーツの上着をはおり事務所を飛び出した。彼女がいるファミレスには数分で到着した。彼女は私の姿を見て驚いた。
「まさか、ほんとの探偵さんが来るとは思わなかった」
その子の第一印象は、どこにでもいる普通の中学生というものだった。外見は派手ではない。どちらかというと今時の子にしては地味なほうだ。顔にはまだあどけなさが残っている。だが表情は暗く姿勢はうつむき加減だ。
実際に会って会話しても彼女の話は要領を得ない。ファミレスで向かい合って、お互いの顔を見ながら電話でのやりとりの続きが始まる。
「なんで死にたいの?」
「いろいろあって……」
こんなやりとりをしながらも、私は彼女の様子を観察する。指に噛んだ痕があったり、手首をひっかいた痕が残っていたり、誰かと揉み合った時にできたと疑われる擦り傷もあった。これはレイプだと私は確信した。しかし、話は堂々めぐりだ。
「なんで、死にたいの?」
「いろいろあって……」
こういう時に私は「学校は楽しい?」とか「部活は何やっているのか」などと、たわいもない世間話はしない。彼女が本当のことを言うまで根気よく同じ質問を繰り返す。本当のことを話してくれれば、いろいろ手立てを講ずることができる。加害者を告発することもできるし損害賠償を勝ち取ることもできる。しかし、彼女が事実を伝えてくれなければ話は前に進まない。私は早く彼女が真実を話してくれるよう心の中で念じた。
1時間くらい、同じようなやりとりを繰り返した後で私はまた同じ質問をする。
「なんで、死にたいの?」
彼女はうつむいたまま、同じ答えを繰り返す。
「いろいろあって……」
そこで私は、口調は穏やかだが端的な言葉を使ってこう言い返した。
「いろいろとかいっても、分からないよ。レイプされたんだろう?」
彼女は目を大きく見開いて「えっ!」と驚いた。
それに対しこちらは同じ淡々とした口調でこう伝えた。
「きみがちゃんと話してくれれば、いろいろな手が打てる。相手を懲らしめることだってできる。でも、きみが本当のことを言ってくれないと、ぼくは、何の力にもなれないだよ」。さらに「今は学校に行きたくないのなら、行かなくてもいいよ」と続けた。
すると彼女は「うん」と頷き、レイプされた事実を初めて認めた。特に泣き出すわけでもなく表情は暗いままだ。
レイプ事案では「死にたい」と言っている被害生徒が、レイプの事実を親にも学校にも告げないため調査がなかなか進まない。無理もない、本人にとっては思い出したくない、語るのもおぞましい記憶だろう。しかし本当のことを告げてくれなければ何もできない。
いじめ調査を続ける限り、時として辛い事実を聞き出すのが探偵の重要な役目になる。
しかし、探偵が聞き出すよりも実の親御さんが聞き出すほうがよいに決まっている。この
ケースでは、被害生徒本人から直接相談があったので探偵が事実を聞き出した。だが親御さんから「娘が死にたいと言っている」「娘の様子が変だ」と相談を受けた場合、私は「まずは、何があったのか聞き出してください」と言う。その際「何があっても親は子供の味方であることを伝え、嫌なら学校に行かなくてもいいと告げ、娘さんが安心して話せる雰囲気を作るようにしてください」とお願いする。
親御さんの努力により4人に1人くらいの確率で被害生徒は親御さんにレイプの事実を告白する。親御さんがいくら頑張っても本人が語ろうとしない場合に限って探偵が出ていくのが通例だ。
中高生の集団レイプは男女混合
この中学2年生の女子生徒が経験したレイプ事案はこういうものだ。
ある日、同級生の女の子が3年生の先輩の家に遊びに行こうと誘ってきた。彼女はついていった。先輩の家には、その先輩以外に同じ中学に通う中3の男子生徒1人と、同級生の男子生徒3人、同級生の女子生徒が2人いた。部屋には彼女以外に中学生が都合8人いたことになる。その日、先輩の家族は不在で家には彼女たち以外いなかった。
最初は、友だち同士、お菓子を食べたり、飲み物を飲んだりしながらおしゃべりを楽しんでいた。ところが、途中から遊びの延長線上のような雰囲気で男子生徒が被害生徒の手を押さえてきたり、体を触ってきた。始まりはふざけているような感じだが、それがだんだんエスカレートしていく。被害生徒は、無理やり、男子生徒に服を脱がされ、全裸にされた上で中学3年生の先輩男子に強姦された。先輩に強姦された後でその場にいる男子全員に次々と強姦された。いわゆる、まわし=輪姦されたことになる。その場にいた女子生徒はと言うと、被害生徒以外は誰も強姦されることはなく、ただ被害生徒が強姦されるのを横で眺めていた。また、そこにいた被害生徒以外の全員が、集団レイプの一部始終をケータイのカメラで動画撮影した。
女子生徒がターゲットとなる女子生徒をおびき出し、男子生徒に輪姦させる。これが今日では典型的な中・高生の集団レイプ事例の特徴だ。レイプ調査を受件するとこういう事例が実に多い。
では、こういう事例でターゲットになる女子生徒に何か特徴があるかというと特には見当たらない。過去の調査の経験からこんな生徒が狙われやすいと言えばよいが、難しい。むしろ、いつ誰がターゲットになってもおかしくない。しかも後で聞いてみると、やった側も「やっちゃおうぜ」という極めて軽い感覚でレイプしている。
これは別の事例だが、ある下町の公立中学では、放課後、学校にある多目的ホールで、男女10人ほどの同猥の前で、同級生の男子生徒と女子生徒が、無理やりセックスさせられた
猥褺行為強要事例もある。集団で2人を無理やり全裸にして「やれ」と命じ、セックスさせた。この事例などは同級生をオモチャにして楽しんでいるとしか思えない。この時も「やっちゃおうぜ」という軽いノリで始まっている。こういう時に被害に遭う男子生徒は、漫才のボケと突っ込みなら、ボケのタイプで、友だちから何かを要求されたら断れない性格の子が多い。女子はおとなしい子が狙われる。
話をファミレスで告白した中学2年生の事例に戻そう。被害生徒から事件の全貌を聞いた後で、私は当然のことながら親御さんに事実を知らせた。そして、いじめ調査を正式に受件した。被害生徒は「学校に行きたくない」と言っていたので、親御さんとも相談して、しばらくの間、自宅にいてもらうことにした。
その間、探偵は加害生徒の調査を行う。事は強姦罪で立派な犯罪だ。この時点で、親御さんが刑事告訴すれば、加害生徒は全員少年院か鑑別所送りになる。しかし、刑事告訴するかどうか判断するのは親御さんであり被害生徒本人だ。探偵は、彼らが最終的にどう判断するかは別として、依頼者である親御さんと被害生徒のために十分な証拠を集めるための調査を行う。
Love&Free探偵事務所では、学校でのいじめ調査に適した最新機器の貸し出しも行い、証拠確保をお手伝いしています。
浮気調査等で得たノウハウを活かして、大切なお子様の命を守るお手伝いをしていきます。我が子のかけがえのなさは理解しているつもりです。
探偵の調査がお子様の現状を助ける第一歩になることを、これからも目指していこうと心に誓います。
Love&Free探偵事務所の相談員は勇気を出して一歩踏み出そうとしている依頼者様の心に寄り添い、最善の対策をご一緒に考えさせていただき、調査後も相談に乗っています。大切なご家族が人生の岐路に立っているかもしれない大切な時期にお仕事をさせていただくことで、深い絆のようなものが生まれることも多々あります。依頼者様のご家族が弊社の調査結果により、新しい人生に明るい希望を持った気持ちで巣立っていかれることが最高のやりがいです。
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(「いじめと探偵」 幻冬舎新書・阿部泰尚著 から一部引用させていただいています)
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